16人が本棚に入れています
本棚に追加
/490ページ
りんご
「ここは……」
目を開けると、そこはさっきまでの草原ではなく、街中だった。
ただ、街中といってもただの街並みではない。端的にいうと、ケーキで出来た家に、ビスケットが敷き詰められた道、砂糖菓子の道路標識……何から何まですべてがお菓子で出来ているのである。
りんご
「ずいぶんとメルヘンな街だな……もしかして食べられるのかな」
甘ったるい匂いは二十分に漂ってくるが、本当に本物なんだろうか。試しにケーキの家から生クリームをすくって舐めると……甘い!どうやら本物のようだ。
しかし、これってすぐ腐るのでは……?と一瞬思ったが、なにしろここは本の中のセカイだ。きっとメルヘンチックなチカラが働いていて大丈夫なのだろう。
それより、早くゲームマスターとやらを探しにいかないとな。まずは情報収集のため、ここから移動しよう。
りんご
「・・・広場に到着しました!」
少し歩いたところで、中央に時計台のある広場に到着した。
時計台はホワイトチョコでできているらしくまっ白で、非っ常に見辛いものの針は4時17分ごろを指していた。学校が終わったのが4時前だったので、そこから部室に移動うんぬんを考えると妥当な時間だろう。
そして肝心の情報収集については、現在広場には赤ぷよ帽をかぶった女子と、桃髪ロングのオジョーサマの2人がいる……
……どっちも知り合いにそっくりだけど、ただのそっくりさんで本人ではないんだよな?さて、どちらに話しかけようか。
赤ぷよ帽の女子に話しかける
19ページへ
桃髪のオジョーサマに話しかける
23ページへ
あえての素通り
30ページへ
最初のコメントを投稿しよう!