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「チャララ、ランランラン、チャララ、ランランラン、UFO!手~を~合わせて~」
「きゃあ、かわいい大惺君!」
「こっち向いて、一滉君~。」
今、私は明日からお世話になるクラスの子12、3名と大惺と一滉と一緒にカラオケボックスに来ている。
「アハハハハハッ。ほんと面白~い。ねっ、お母さん。」
「えっ?あっ、う、うん。ほんと面白いね。ハハハっ・・・ハハハっ・・・。」
顔を引きつらせながらも、声をかけてくれた子に愛想笑いを返す私。
「でも、怜瑳ママって、本当趣味、渋いね。この歌、私のママがよく歌ってたよ。」
「よく言われる・・。」
また別の子に話しかけられ、とりあえず話を合わせる。
まったく・・・、大惺と一滉め~、よくもある事ない事みんなに吹きこんでくれちゃって・・・。
私の好きな歌手はピンクレイディーで、私にとってのアイドルは君麻呂(きみまろ)、好きな食べ物はイカの塩辛で、好きなスウィーツは芋ようかんなんて・・・。
うぅぅぅぅぅ・・・許せない。本当に、どこまで人を馬鹿にすれば気が済むの・・・。
「でも、あの二人を全然男として見れないって本当、怜瑳ちゃんは?」
またさらに別の子に話しかけられる。みんな私とあの二人の事が気になって仕方ないみたい。
「見れるわけないよ。あんなガキんちょ達。なんせ、私はあの二人がおねしょしてた頃から知ってるんだから。」
「ええっ、おねしょ?」
おっ。おねしょと言う言葉にかなり引いてる。
「そう。もう、あの二人、中学あがるころまでおねしょしてたんだから。あっ、この事私が話したって内緒にしてね。」
「わ、分かった・・。」
へへっ、これは私のイメージを悪くしたあの二人へのお返し。
目には目を、歯には歯を、よ。
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