第一夜

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「お前は、生きたいか?」 「イキタイ・・・」 少女は、ギリギリで呟いた。 「そうか・・・」 少女に、まとわりついていた闇は光に負け消えていた。 「ならば、この世を闇に染めるモノを集めなさい。さすれば、その命尽きることはない。」 光は、だんだん薄くなって消えかかっていた。 そして、何かが落ちる音と声が聞こえた。 「妖刀黒揚羽蝶と共に旅立て」 そうして、光は消えた。 「鈴様、鈴様」 少女の名前を、呼ぶ声がする。 「ん、ん・・・?」 少女は、ゆっくりと目を開けた。 少女の目の前には、金色の黒揚羽蝶の模様の着物を着た女の子が居た。 「良かった・・・」 着物を、着た女の子が胸をなで下ろした。 「あ、あなたは・・・?」 「あれ、神様から聞いてません?」 着物を着た女の子が首をかしげた。 「も、もしかして黒揚羽蝶さん?」 「はい、あとさん付けはやめてください。」 「あ、はい。そうします。」 「さあ、行きましょう。」 黒揚羽蝶は、笑顔で言った。 「え、何処へ?」 「もちろん、妖刀集めですよ」 「え、あ、はい?」 「まずは、百鬼を集めましょう」 黒揚羽蝶は、超笑顔で言った。 「ど、どうやって?」 鈴は、何故か疲れてきていた。 「山に、行って妖怪を捕まえましょう」 「よ、妖怪!?」 「はい、私も手伝います!!」 「う、うん」 こうして、二人は旅に出たのだった。
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