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数分したところでスーツを着た男の人が入ってくる。30歳前半といった所だろうか。
あんまりしっかりしたイメージではない。 スーツもにあってないしどちらかというとだらし無い。
ドアを閉めると教卓についた。
そのまま数分学級冊子を見ている。
気まずかった。
そして更に数分後 その先生が口を開いた
「よーっし、お前らおはよう 俺は鳳凰院天馬だ うそだ。 本当は佐伯 匠 本当はもっとかっこいい名前が欲しかった」
体感したことはないが、おそらく教室の空気は氷河期を超えたんじゃないだろうか。
それほどの彼の、佐伯 匠のこどばには破壊力があった。
「どーした、元気ないな、まぁ義務教育終わったってーのにまた勉強、っていうのもつまらないよなぁ。
よし、一ついいことを教えてやろう。
辞めたくなったらいつでも辞めろ。 俺は止めんぞー」
教室の空気はもはや絶対零度だった。
「とまぁ、冗談はこれくらいにして、高校に入学したからには覚悟してもらう ここは義務教育とは違う。
お前らは何が根本的に違うかっていうのを理解していない。
仮にお前らが一日学校を休んだらどうなると思う?」
佐伯が一番前の席のひとりを指差す。
「えっと、怒ります」
「違うな。」
佐伯は一言で否定すると続けた
「怒らない。何故だと思う? これが義務じゃないからだ。」
「つまるところさ、おじさんはこう言いたいんでしょ?
俺みたいになるな。って」
後ろから声がした
教室全員が振り返る
私もその一人。
開きかけのドアから見えたのは一人の青年だった
制服改造、風紀違反、一通りの違反流行っているんじゃないだろうか。
「よぉキヨ 来たのか」
「その呼び方やめてよ もう中学生じゃないんだから」
「どちらでも変わらんだろお前は」
確かに。と言い彼は教室を出て行った
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