chap.2 さようなら。

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居間に行くと、 ゆりと倉持くんがスイカを食べていた。 「あっ、やっと来たー! スイカいただいてまーす♪」 ゆりが美味しそうにスイカを食べながら言った。 倉持くんは 何だかばつの悪そうな顔をしている。 「…涼?どした?」 太一くんもそれに気づいたのか、 倉持くんの顔色をうかがっている。 「あ、何でもねーよ!」 倉持くんはパッといつもの笑顔に戻って スイカにかぶりついた。 「…そか。 じゃ俺も食お」 なんか、胸がざわざわする。 言いたいことは言えたはずなのに 結局わたしの気持ちはハッキリしてないし 倉持くんとのことも 解決できてない……。 ちゃんと、ハッキリさせなきゃ。 倉持くんにも申し訳ない。
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