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Which is it bad?
あぁ、神様━━━━....
これが彼を愛してしまった代償なのですか?
胸にある十字架を両手で握りしめる。
顔を上げればこの世を憎しみ、苦しむ彼の姿。
手には貴方が最も得意とする武器が忌々しそうに握られ、私の心臓に向けられている。
なぜ、彼をここまで苦しめるのですか?
悪いのは彼ではなく私の方なのに....
あのとき、あの気持ちを彼に伝えなければこんな風にならず、彼が幸せでいられたのでしょうか....?
カチャリ....
目の前の彼が武器を構え直した。
風が吹き、月を思わせる髪がなびく
本当に綺麗な金髪をしていて、いつも羨ましかった。
そんな彼に比べて私は、くすんだ赤が強い茶色。
こんな髪色がずっと疎ましかった
いっそのこと生まれてこなければいいと思うほどに。
でも、彼はこんなクズ以下のような髪色を白夜の太陽みたいに綺麗だと言ってくれた。
嬉しくて、その言葉に慣れてなくて、恥ずかしくて....でももっと聴きたくて。
でも彼を信じれなかった。
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