念仏

1/1
前へ
/84ページ
次へ

念仏

ラブホで彼女とお泊まりした時、金縛りにあった。 彼女に助けを求めようとしたが声が出ない。身体もピクリとも動かない…… まるで何かが覆い被さっているみたいで重苦しい。 「ハァハァ…」 男の息づかいが聞こえる…… 物凄く生臭い 堪らず頭の中で念仏を唱えた。 南無阿弥陀仏…南無阿弥陀仏… するとスッと身体が軽くなった。 それと同時に寝ていた彼女が目を覚ました。 そして、俺を見てニッコリ笑った。 「何が南無阿弥陀仏だ……」 その声は何時もの彼女の声でなく老人の声だった……… 【念仏】終り
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

72人が本棚に入れています
本棚に追加