◆荒木くん◆

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「えー、どうするつっちー」 「うちは大歓迎よ?」 「いえーい」 工藤くんは子犬のようにぴょんぴょん跳ねて喜ぶ。 この素直なところと可愛さが、人気の理由なんだろうな。 「じゃあ、もう一人男子誘う?」 「そうだね。工藤くん一人じゃ気まずいだろうし」 わたしたちが提案すると、工藤くんは周りをキョロキョロして声を上げた。 「荒木とか?」 工藤くんの視線の先には、通学路を一人で歩く荒木くんの姿。 「えっ、荒木くんはちょっと…」 荒木くんが一緒に来たら緊張して、上手く食べられないと思う。 でも、一緒に行ってみたい、かも。
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