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少し怖い。
だけど、言わないで後悔するのは嫌だ。
「あっ、荒木くん、おはよう」
声が裏返った。…恥ずかしい。
大丈夫。
いつも、返してくれるんだし。
今日もいつもみたいに面倒くさそうな顔で「おはよ」って言ってくれる。
そんな自分の中での小さな自信も、一瞬で粉々に砕け散ってしまう。
ガタッと荒木くんが席を立ったと思うと、わたしを鋭い瞳で睨み「ちっ」と小さく舌打ちした。
びくっと強張る肩。
泣きそうなわたしを置いて、荒木くんは挨拶を返してくれるはずもなく、そのまま教室を出ていく。
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