第1話 ゲームデータが消えた時の萎えは半端ない

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前作にて、王様の野望を打ち砕いてから3日が経った。 オレは目的を無くし、冒険を始めた頃のような怠惰な日常を送っている。 唯一の違いはアイツらとの冒険した経験の有無か。 そのせいでこの怠惰な3日間があまりに長く、あまりにつまらない物だと感じていた。 ……最初は嫌々で始めた冒険だったけど、いつの間に好きになってたんだろうな。 アラス 「……よしっ」 オレは寝ながらプレイしていた『飛び散れ!かいぶつの森』の電源を切り、自分の部屋を出る。 昨日からどうするか考えていたけど、やっぱりこのままは嫌だ。 …………と言うかゲームセーブしてねぇ。あれセーブしないで電源切ると怪人リゼットさんが出てきてお金80%飛び散っちゃうんだよな。 まぁ仕方がない。 アラス 「母さん」ガラッ 階段を降り、母親が居るであろう部屋の扉を開ける。 ちなみに本当の母親と言うわけではないのだが、それは別に良いだろう。 義母 「ん?どうしたのアラス」 アラス 「母さん……実はオレ……冒険者高等学校に行きたい!!」 義母 「良いわよ」 アラス 「おっふ」 いや……反対されるとは思ってなかったけど、まさか2秒で解決するとは思ってなかった。 義母 「男が強くなりたいって言ってるのに反対なんてするわけないじゃないの」 イケメンだった。 と、言うわけで無事に学校に行くことになりました。実は中卒なんですよオレ。 お陰で周りからはクズだのゴミだの社会の底辺だの散々言われて……あれ、目から汗が。
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