第一章 サッカショウ

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「病院ってもしかして、背中の…?」 眉根を寄せてそう心配そうに訊ねるかんすけくんの言葉に、あたしは飛び上がらんばかりに焦って首を横に振った。 「ちがうちがうちがう…!妹が入院してるのっ。」 「…妹さんが?」 バカみたいに意識しすぎてる自分がうらめしい…。 あたしってば・・・もしかしたら、かんすけくんは何も感付いてないかもしれないのに。 「じゃあさ、病院の玄関まで送らせて?」 そう言ってニコリと笑い、かんすけくんはワンコの綱を解いた。 ワンコは嬉しそうにフサフサの尻尾を振って、かんすけくんにじゃれ付いた。 フフ。 可愛い。 あたしはそんな光景にほだされて、頷いた。 あたしとかんすけくん・・・かんちゃんは、こうして出会った。
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