第一章 サッカショウ

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「名前…相田凛さん、ですよね?」 病院に向かう道で、並んで歩きながら突然かんすけくんが言うんで、あたしはびっくりして彼を見た。 「…何で知ってんの?」 「あの瀬戸ユウキの彼女さん。…一年の間じゃ結構有名ですよ」 「…へ~~~。」 そ、そうなんだ…あたしが? 知らなかった。 っていうか、…今、ユウキのこと、・・・呼び捨てた? 「…。みんなあなたに興味津々。」 ええっ!?…えええ!!??? 焦ってあたしがおろおろ眼を泳がせると、かんすけくんはクスクスと笑った。 「ごめん、冗談。…」 むっ。 とした。 歳上のあたしをからかうなんて… でもあたしを見るかんすけくんの瞳があまりに優しくて、その気持ちも不思議にすいっと引っ込んでいく。
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