第一章 サッカショウ

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ここは、滄海学園高等学校・バスケ部男子部室。 がたんっ! っとロッカーにぶつかったあたしは悲鳴を上げた。 「いったっ!」 ロッカーのエッジの部分が、押し付けられた背中に食い込んでる。 「ちょっ…痛い、ユウキ!」 「黙ってなって。」 ユウキが息を荒げた声で耳に囁く。 「恋人同士が愛し合ってんだからさ。…ちょっとくらい激しくても我慢しろよ!」 そして勢い任せにつかまれた、あたしの胸。 「ゃっ!!!」 「何だよ凛、もー感じてんのか?」 愉快そうにそう囁くユウキをあたしは涙目になって見上げる。 違う;痛いんだってば。
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