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「…まあでも、少なくとも俺は興味持っちゃったかも」
呟くように小声で言ったかんすけくんに、あたしは、えっ?と聞き返した。
聞き間違いだよね。
「…なんでもないっス!」
ニカッと笑うと、並んだ白い歯がきれいだった。
…うん、やっぱ聞き間違いだ。
その時はそう思って、すっかり安心しきってた。
やがて、煌々と窓明かりの灯る病院の玄関に着くと。
「じゃあ、お大事に!…相田さんもね。」
と、かんすけくんはあたしの背中を指でしめして、ウインクをした。
あたしはお礼を言うのも忘れて、遠ざかるかんすけくんとワンコの後姿をしばらくボーっと見送った。
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