第三章 ワンコにキス

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なんか、…まだボーっとしてる。 半分意識が違うとこにあるみたいな。 あたしはぼんやり自分のつま先を見たまま、のたりのたりと正門に向かった。 一緒に帰ろっか、だなんて。… どういうつもりなんだろう。 あたしに、彼氏いるの知ってて、… 常識で考えて、普通言わないよね。 あんなこと。 ああ、それとも、あたしの中の常識レベルと、かんすけくんの中の常識レベルが違うだけなのかな。 とかもやもやと考えながらも、結局あたしは門の横で立っていた。 後で考えると、よくあんなことできたな~、あたし。 あの時ユウキがもしも通りかかってたら…どーなってたか。
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