第五章 ジョーカー

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次の日。 大概のことがあっても、朝になれば元気になってたこのおめでたいあたしでも。 その朝だけは違ってた。 ずうーん。と鉛みたいに重い、心。 ってかなんか、瞼も重たいし。 ベッドから起き上がって、机の前の手鏡を取ると。 泣きはらして、目が真っ赤に充血してた。 ぐはー。 …これはまずい。 あたしは机の引き出しの奥から、こういう時のためのテッパンアイテム・『伊達メガネ』を取り出した。 その黒縁のメガネを鏡の前で着けて。 「…ジャジャーン☆…」 これで、目の充血が少しは誤魔化せるってワケ。 でも、…はあ。 心に掛ける、伊達メガネもあればいいのに。
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