第五章 ジョーカー

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「…昨日またなんかあったんでしょ。」 「…前から思ってたけどさ。さやかは鋭どすぎるよね。」 恨めしげにあたしが呟くと、呆れたように溜息をつき、さやかは天井を仰いで言った。 「あんたが分かりやす過ぎんのよ」 さやかはあたしの腕を引っぱって、廊下に出た。 教室から見えないとこまで連れて行かれると。 「…っとに最近あんた、泣いてばっかじゃん。…何があったのか言ってみな」 って尋問開始。 ハフ。 と溜息をつくと、あたしは腹をくくって話した。 「隣のクラスの、石橋玲奈ちゃん…さやか、知ってる?」
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