5人が本棚に入れています
本棚に追加
亡霊
送り火、立ち昇る。
何を想う。
息間に、何度も尽きる。
苦しさが。
その目に映る文字は、
どんな色の世界だ。
二つの世界を同時に生きているようだ。
歯痒さ、誰かに答えを探しても。
そこには誰も居なかった。
真似事、絵空事、
他人事。
感じ尽くし、圧迫される。
苦しさが。
この手が殴る文字は、
どんな音の世界だ。
供養の線香を両手に握り締めながら、
己に、問い掛け答えを探しても。
そこには何も無かった。
ただ、何も。
最初のコメントを投稿しよう!