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わいわいと騒がしい通学路を、帰宅途中の高校生たちにまじって最寄駅に向う女子高生。
それが、私。白木瑞希。
「ねえ、瑞希。どうかした??」
幼馴染み兼親友の可奈が話し掛けて来る。
「えっ? どうして?」
いきなり話し掛けられて、驚いた私は可奈に言う。
「あっ…、別に大層な理由じゃなくて、ちょっとぼーっとしてたみたいだったからさ…。」
珍しく可奈が歯切れの悪い、返事をする。
「そう…………。」
そんな可奈を見たのは初めてで、私は戸惑った。
ここは追求した方がいいのか、否か………。
悩み悩んで……………………………
「ねえ! 本当に何にもないの!?」
聞いた。
「わぁ!!! な、何さ!」
いきなりの大声に驚いたのか、可奈の肩が飛び上がる。
「だ~か~ら~! 本当に何にもないの??」
私が言うと、
「だいじょぶだって! 瑞希の歯に青海苔が付いてること以外は(笑)」
こう可奈がいった。
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