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隅どころかど真ん中に放り投げられた気がする。
お陰でそれほど寒くないはずなのに背筋がブルッと震えてしまった。
先頭を歩いていたみっちゃんが足を止めるのに連動して僕たちも一様に足を止める。
みっちゃんが口を開くよりも先に、その大きな建物は視界に入ってしまう。
「さぁ、到着だ。ここが創峡学園の旧校舎だ」
「……」
新校舎とはそこそこ離れている上、周りは緑に覆われた民家もない町外れ、そんな場所に好き好んで来るような趣味を持ち合わせていない僕は、この旧校舎を実際に見るのは初めてであった。
昼間の校舎を見た事がないので比べる事は出来ないが、思っていたよりもずっと『そういう雰囲気』を醸し出している。
「うひゃぁっ!」
その校舎を見ただけで跳び跳ねて奇声を上げる藍那ちゃん。
今だけはその気持ちもわからなくないかも。
みっちゃんは持っていたリュックサックから懐中電灯(LED)を取り出し、その校舎を照らし出す。
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