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「……」
「あれ?瑠偉先輩?来ないんですか?」
俯き気味で青ざめた瑠偉先輩に声をかけてみると、やっと我に返ったように顔を上げる。
「は、はぁ?行くに決まってんだろボケ」
そんな瑠偉先輩の姿を見て、一番怖がっている藍那ちゃんが得意気に唇を吊り上げた。
まるでそれは今までバカにされ続けた鬱憤を晴らすとでも言わんばかりの怪しげな笑みだ。
「あれ~?もしかしてるっち先輩、ここに入るのが怖いんじゃないんですか~?」
自分の事を棚に上げるとはまさにこの事である。
もちろんエベレストの如くプライドの高い瑠偉先輩がこの言葉に激昂しない訳がない。
「あ?テメーじゃねーんだよボケが!調子乗ってんな!殺すぞ!」
「な!そんな汚い言葉をレディに浴びせるなんて!るっち先輩は男性として大きな欠落が……」
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