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怖がってなんかないさ!
オバケなんて信じない!だから怖くない!
緑川先輩の助言で自分にそう言い聞かせていたら、話を切り出すタイミングを失ってしまった。
結局来てしまった音楽室の前。
僕が怖がっているせいでそういった感覚が異様に拡張されてしまっているのかもしれないが、音楽室から異様な空気が漂ってきているように感じた。
「では諸君、中へ入るぞ。覚悟はいいな?」
「ま……まだ……覚悟が出来ません……」
藍那ちゃんの訴えを無視して、むしろ最初から僕たちの意見を聞く気は無かったのだろうけど、みっちゃんは少し立て付けの悪いドアを強引に開いた。
心臓の高鳴りも一気に最高潮へと達し、何かが起きるんじゃないかと身構えたが、出迎えてくれたのはあくまで静寂。
ゆっくりと室内へと入ってみるが、見えてはいけないものが見える事もなく他のメンバーが特に声を上げる事もなかった。
「何も……ない……ね……」
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