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藤堂は最初は慌てていたが、徐々に落ち着きを取り戻していった。
「ありがとうございます。……藤堂組長」
「………あのさ、菜月」
「はい。」
「俺のこと、平助って呼んでくれ。」
「でも…」
「歳も近いだろうし、皆そうやって呼んでるからさ!」
「わかりました…多分」
「……あと敬語も無し。」
「…………考えておきます。」
****
「尚ちゃんって案外体弱い?」
沖田が布団の中で横になっている尚に問う…
「そんなこと、ありませんよ…」
「そうかな」
「それよりすみません。菜月、呼んでいただいてもいいですか?」
「菜月ちゃん?」
「はい」
「わかった。呼んでくるね」
沖田が部屋を出ていったあと、尚は布団を頭から被った。
「(何なの…!?沖田組長と話してると心音が激しくなる…っ)」
尚は一旦深呼吸すると、菜月が来るのを待った。
数分して菜月が入ってきた。
「尚…?」
「何故疑問系?」
「尚が…沖田組長の布団で横になってるから…」
「!!」
気づかなかった。
「ってここ、じゃあ沖田組長の部屋?」
「うん」
………
…………
……………
「ま、いいわ…。うん…」
かなり尚が動揺しているように見える。
「あのさ」
うちも言うべきかな…
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