第五章

35/37

338人が本棚に入れています
本棚に追加
/433ページ
「はは…」 「どこから聞いてたんですか?」 「………通りかかっただけだよ?」 沖田が笑顔で答えるが、菜月と尚の二人は冷たい眼差しをしていた。 「……抱き合った…からかな…」 「(ほぼ最初…) 「(てことは、予知能力のところ、聞かれた。)」 菜月と尚は身構えた。 予知能力のところを聞かれてたんじゃ、何を質問されるかわからない… 「………」 「…………」 「あのさ」 「「(……きた…)」」 「予知能力って何?」 「(ほらやっぱりきた……って、)え?」 「だから、予知能力って何だよ!」 ……… そうか、今は昔… 『予知能力』っていう言葉の意味を知らないんだ! 「予知能力っていうのは…」 「食べ物の名前です!」 ……… 「食べ物?」 「はい。それも日の本では見られない食べ物で、西洋にある食べ物です」 「へぇ…西洋には随分と変な名前の食べ物があるんだね」 「はい」 「でもさ…」 沖田が疑わしそうに聞いてきた。 「何で君たちが、西洋の食べ物の名前を知ってるの?」 「え…」 「僕らも知らない名前なのに…」
/433ページ

最初のコメントを投稿しよう!

338人が本棚に入れています
本棚に追加