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「平助の奴、こんな状態の菜月ちゃん置いてどこ行こうってんだ」
「あいつにも、何か考えがあるんだろ?それより…」
土方は、手で支えている菜月を見下ろす。
「俺にゃぁ仕事があるんでな…」
「なっ…」
「隣にいる。」
土方は菜月を渡すと部屋を出ていった。
しばし沈黙が流れた―――…
「ーっ!!斎藤!頼むっ」
今の今まで黙っていた斎藤に永倉と原田は菜月を押し付ける。
「…わかった。」
斎藤は菜月の手を引きながら部屋を出ていった。
「何処に行くつもりだぁ?」
「よっしゃ、つけるか」
興味津々に、永倉と原田が後に続いた。
****
「「斎藤の部屋?」」
斎藤と菜月の二人は、斎藤の部屋に入っていった。
「覗いてみるか…」
ちょっとの隙間を開け、覗いた。
「!!」
「!?」
二人は見て驚き―――――――――――――――――………
笑った。
スー…
二人は刀の手入れをしていた。
しかもほぼ同じスピードで同じことをやっている……
「(まったくずれねぇ!)」
「(ある意味芸当だ…)」
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