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七島「さて、聞かせてもらおうかな。
今回の仕事の依頼ってやつを」
大神「そう慌てることはないだろう?」
大神は手を叩くと、仲居が料理を運んでくる。
大神「せっかく来たのだ、食べながら話そうではないか……」
大神は食前酒の入った猪口を手に取り、一気に飲み干す。
七島「……奢りだよな?」
訝しげな表情を見せながら七島は訪ねる。
我威亜党を壊滅させて以来、借金はしていないが、料亭に来るような金は無論持ち合わせていない。
大神「当然だ。私が招いたのだから。
……ここ最近の怪事件についてのことは知っているな?」
七島「……ああ、新聞を読んだ程度だけどな。
築地、芝公園、隅田川で怪死体が見つかり、警察が動いてるって話は耳にしたよ。」
大神「……その件に我威亜党が絡んでいる可能性がある。」
この1ヶ月の間に4件もの殺人事件が発生している。
いずれも、首から下がない死体である。
七島「……!
馬鹿なことを言うなよ、我威亜党なら去年俺達が倒したじゃないか」
大神「…地元民の話によると、夜にゆらゆらと歩く集団を見たと…
その者たちは皆、手を前に突き出し、肉が腐ったような匂いがしたという。」
七島「ガビンダ博士の実験が我威亜党が引き継いでいたのは知っていたが……
まさか、帝都に奴等を?」
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