聞こえない聞こえない。

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…聞こえない…聞こえない なんか気持ちいいなー。 ここはどんな世界なんだろー。 ずーっとこーしてたいなー。 ちょっとくらいけどー。 「ぱぽぱぽぱぽ…ぱぽぱぽぱぽ…」 ん? 「ぱぽぱぽぱぽ…ぱぽぱぽぱぽ…」 僕の耳は変な音を聞き取っている。 だって僕は寝てるんだ。 変な勘違いの音で夜中に覚めたくない。 「ぱぽぱぽぱぽ…ぱぽぱぽぱぽ…」 …朝だ。 これは目覚ましの音じゃないぞ… ヤバイ!! 電話の音だ!! 目覚めろ俺!!目覚めろ俺!! しかも目を擦ろうと、自分の左手の人差し指が自分の右目のなき袋を思いっきり殴った。 涙が出そうなほど痛い。 でも思いっきり両目開けた。 右目は開てる、閉じてる、かがわからない。 ボケて見える。 「高輪電気 高輪さん」 高輪さんから電話だ。 親指で液晶をスライドした。 早過ぎて反応無し。 今度は親指で液晶が壊れるくらい。 「おざーす…すいません…今日ちょっと頭痛いッス。」 今日は休みます。
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