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――――――由梨絵
学校へ着くと、上靴に落書きやら画鋲やらが、いっぱい。
「何で私が……」
ここで、涙を流したらダメダメ!
「由梨絵ー。あんた、私達にイジメられてんのに、よく学校へ来れるね」
「……」
私に今しゃべりかけてるのが、篠山 智恵(ささやま ちえ)
イジメリーダー。
「は?私にシカトですか……こっちに来な」
「きゃっ……!」
手を引っ張られ、誰もいない体育館の倉庫に連れ行かれる。
「みんな、おまたせ。じゃあ、やりな」
智恵のイジメグループ六人が、私を待っていたかのように口々に言葉を発する。
「由梨絵って、ウザイ!!みんな、蹴ろ!」
「あんたの顔キモイよ!」
その瞬間、強い痛みが体に響いた。
「イタッ……!や、やめ……て」
「止めてやるよ。じゃあ、次は制服」
え?制服?なにするき……
智恵の手に握られていたもの。
窓からの光で金属が反射し、まぶしい。
そう……ハサミ。
しかも六人分。
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