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『要…ごめん。勝手におまえの薬のんじゃって…無意識に体が動いてしまった。』
『千秋…。違う。俺が悪いんだ。こんな怪しい薬を千秋に飲ませちゃって……。もし、千秋に何かあったら…俺、俺…。』
(要……。)
そう言って肩を震わせている要を、俺は優しく包んだ。
『バカ。俺は死なねぇよ。アホな要を置いていけるかッッつーの。だから……泣くなよ……。』
『…うん。』
俺は、要を抱き締めている手に少しだけ力をいれた。この時、今までに感じたことのない感情が芽生えた気がした。
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