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「これからジパング地帯へ向かおう」
アメジスト公国を離れた直後、俺はウェルとマルシェに目的地を告げる。
大体の目的を理解しているウェルは、ただ黙って頷いた。
だが、今一つ理解できていないマルシェは、不思議そうに首を傾げる。
「何しに行くんですか?」
「焼き鳥の材料集めだな」
「へー…」
さして興味が無いのか、マルシェは気の抜けた返事をした。
自分から聞いたくせに、何と失礼なやつだろうか。
「やっぱり置いて行くかな?」
「ええ!? 私頑張りますから!」
「何を?」
「それは…その…」
「何を?」
「…すいませんでした」
素直で宜しい。
いきなりコレじゃ、先が思いやられるな。
まあ、少しずつ教育して行くとしよう。
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