綺麗な首飾り。

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「ねぇ?」 「ん?どしたのナーシャ?」 「……ヴィンセントは何故そんなに明るくいられるの?」 ナーシャはチェロを下に置き 僕の方を向いて言った。 「私達、いつ死ぬか分からないのに」 僕は協会の上のステンドグラスを見て言った。 「なんかさ……苦しんで悲しい気持ちで死んじゃうの嫌だしさ。」 ヴィンセントはそんな事言えるのね。 綺麗事過ぎるわね。 私はそう思った。 リンパ腺の手術さえしなければ 『痕』は出来なかったのに。 「ナーシャ?どうしたのさ?」 「…もう、生きたくない。」 ナーシャは突然泣き出した。
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