はじまりの音

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  ★★ ★★★ ★★★★★   練習が終わり、もう時間は正午。 呉羽の家は厳しく、門限は十時。彼女はバンドがある日は「友達の家に泊まる」と嘘をついていた。   「寒ー…」   バンド仲間と駅前で別れた呉羽は、繁華街をあてもなくフラついていた。   「…煙草ねぇし」   舌打ちをしながら歩く呉羽の姿はかなり悪目立ちをしており、駅前では有名だった。       それは…悪い意味でも。      
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