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ゴクリと咽を鳴らして唾を飲むと父親が言った。
「だが、お前が俺達の息子であることは変わりは無いんだからな。
まだ、俺達にはお前を養育する義務があるし、お前の保護を・・・・・・・・・」
「そうよ!あんたは、私達の子供なんだから、親の面倒を見るのは当たり前でしょ!」
俺は冷たい眼で両親を見た。
「ふざけんな。お前等は、俺がまだ持ってるだろうと思われる金が目当てなだけだろ?
悪いが、これ以上は出すつもりはねえぞ?
どいてくれ」
俺がそう言うと、2人は廊下を塞ぐようにする。
「ど、何処に行くつもりだ!
お前は未成年なんだぞ?!」
「そ、そうよ!親は面倒を見る義務があるのよ!」
2人の言葉に、俺は少しだけ殺気を放つ。
「其処をどけ!」
両親は、恐怖に身体を震わせ腰を抜かしてしまった。
床にへたり込んでしまった両親に、俺は言った。
「2度と俺に関わるな。用があるなら弁護士に言え。
俺は、もう2度と此処には来ない」
そう言って、俺は家を出た。
両親は、何とか俺を引き止めようとしたようだが、無駄な事だ。
その為の準備はしていた。
両親から、宣告された時点でな。
確認もせずに、あの噂を信じたんだろ?
だから、出て行けって事になったんだろうな。
俺はそのまま、奈々の家に向かい、奈々の家に住む事になった。
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