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職員室からでたあとは皆で寮に戻った。あたしは、藤咲としばらくは同じ部屋になった。寮にはいるまえに男子に囲まれたけど、何とか入ることができた。
「そういえば、お前なんでここに来たんだ?」
「え…何でって…」
「書類見させてもらったけど、母親いんじゃん」
あたしの胸がドクンと飛びはねるのがわかる
「…今はアメリカいるんだっけ?母親にひきとられたり「あんな人母親じゃないっ!!」
気づいたらあたしは怒鳴ってた。ドクンドクンと心臓がうるさい。藤咲は驚いた顔をしてる
「……ごめん……」
どうしよう…嫌われた?初めて怒鳴ってしまった…しかも…何も知らない藤咲に「別にいーけど…何かあんのか…?」
「…………別にない……」
言いたくなかった。言ったらしょうもないとか言われそうだから。それに…知られたくなかった…
「なら、いーけど。」
藤咲はそう言って部屋を出ていった。
人に怒鳴ったの…初めてだったなぁ…
よりによって…藤咲に…
「結衣~!」
ドアを開けて入ってきたのは麗香だった
「ど…どうしたの?」
「ん?遊びに来たの。結衣こそどうした?」
「…え…?…」
「泣きそうな顔してる」
何で…あたし、ちゃんと笑ってるつもりだった…
なのに…
「藤咲に嫌われちゃったかも…」
「…………」
固まった麗香はにっこりと笑ってなかった
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