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「麗香っ」
足の速い麗香を追いかけるのは大変だった
やっと腕を掴んで振り向かせた時には息が荒かった
「え、結衣」
麗香はやっぱり泣いていた「やだ、何で」
「ごめん、聞いてた」
「そっか…私っ」
「麗香」
辛いよね。自分の本心を一番わかってほしい人にわかってもらえなかった…
「……結衣っ」
「…麗香…」
抱き締めても麗香を隠すことができないけど…
でも、少しでも…
「……わたしっ…」
「うん、いいよ。わかるから何も言わなくても」
「………うっ…」
くそう…蓮の奴…
車の閉まる音が聞こえた
瞬間、後ろから頭を殴られた
「うっ…」
「…え、ゆ…」
鈍い痛み…
倒れる。
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