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~隼人side~
「隼人さん!A倉庫にはいません!」
「…っ、じゃあ…どこに…」拐われた結衣と麗香
あれから結衣の携帯に何度かけても繋がらない
もし…もし…結衣に何かあったらー…
やめろ。落ち着け…
今、綾野のすべてで探しているんだ…
だから、きっと見つかる
「隼人!連絡は!?」
「ない!他の倉庫は!?」
彩人は動揺しながらも綾野の支配下の倉庫を探す
……蓮は…
椅子に座りもせず、ただぼっーとしている。
あいつ…
「おい!蓮「…俺のせいだ」
言葉を遮り、蓮が呟いた
「…もし…麗香達に何かあったらー」
こいつ…馬鹿かよ…
蓮のネクタイを強く、引っ張った
「そーだよ!お前のせいだよ!」
「おい!隼人やめろ!」
彩人が止めてきたけど、そんなこと知らない
「お前が中学ん時に竜胆の喧嘩買わなきゃこんなことになってなかったし、麗香だって無事だった!」
蓮はただ、真っ直ぐに見ていた。微かに震える肩
情けないな、蓮
今のお前は俺が見てきた中で一番カッコ悪い
「でもな、過去にやったことを悔やんでもしかたねーんだよ。」
「…隼人」
「今、俺らに出来ることは一刻も速く結衣と麗香を助けることだ。」
あの時…あの場所で
後悔する。
でも、後悔したあとだろ?大事なのは…
蓮のネクタイを離した
蓮はふらつきながらも真っ直ぐに俺を見た
「…遅くない。最悪の状況なんか考えるな。まだ間に合う。お前の…麗香に対する気持ちも」
遅いことなんかない。
怯えて立ち止まっていても先には進めない。
「…大事な物なら守れ。守りたいなら、後悔すんな。」
まだ終わってないだろ?
お前の気持ちも
二人を助けることも
終わる前から後悔してんじゃねぇよ。
「…そうだな。」
蓮はネクタイを直して呟いた
「探そう」
蓮は近くにあったパソコンを手にとり手がかりを探し始めた
「隼人、さすが」
彩人が俺の肩を叩き笑った
「どーも」
遅くないから。大丈夫…
必ず…
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