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「-ぅうん…ここは?」
次に道真が居たのは何もない、ただひたすらに白い空間であった。
その上、重力もあまり感じられないその場所は、時間の感覚を狂わされただけでなく、今自分が立っているのか寝ているのかさえ分からないような状況に陥ってしまったのである。
「ここは…?俺は一体…」
と、思考しながらポツリと漏らすと、図らずも返事が後ろから返ってきた
「此処は転生の間。あなたに2つの選択肢を与えましょう。」
道真が驚き振り返ると、其処には中性的で、神秘的な雰囲気を持った人型の何かが立っていた。
「あんた誰?ってか…転生?」
半ば止まった思考の中、頭を回すべく道真から質問がなされた。
「私は、言わば神のような者です。これから貴方には転生をするかどうか選択してもらいます。転生するのであればどこか違う世界へ、しないのであればこの先ずっと私の部下として働いて貰います。貴方はどちらを選びますか?」
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