≡一章≡欲望と神界

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別に機械が進歩することには、文句は言わない。が、しかし、 電球が出来た 夜まで人は活動出来るようになったさ、そうしたら人は仕事に余計追われ埋没していっている、新幹線だってそうだ、やれ時間短縮だの、流線形は空気抵抗が減るだの言っている・・・、それらの発展により、目的地迄に必要とする時間は確かに短縮されたかもしれない、その短縮された時間を人はどうした?平凡な人達、使われる人達、皆、仕事、勉学に追われているだろう?。 いつしか人間は機械を発展させ楽しようとしていた目的を何処かにすっ飛ばしてしまって、短縮した分の時間だけ、より多くの仕事に追われるようになってしまっている。 言い換えると、人は機械に支配されているとも取れるしヒトと言う概念に縛られているともとれる。 人間の心は脆い。だからかもね・・・ まぁ、此れは俺の歪んだ考えだ・・・、其処まで気にする要素もない ただ心の隅にでもこんな考え方、見方が有るんだと、記憶に残しておいてくれたらね・・・。 まぁそんな事ばかり考えている、俺が此れに惹かれるのも解るだろう? 【Will of God 】(神の意思) ──これをつけるだけで世界が変わる── そんな謳い文句に引かれたのか 俺は惹かれるがまま此の箱を購入していた。 砂塵の舞う町だった。 その時は何故か一陣の風も靡いて来なかったことは鮮明に覚えている。
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