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ピンポーン。
滅多に鳴らないインターフォンが鳴って、ユノの足音が玄関へと向かった。
ここ数年聞いてないユノの弾んだ声が聞こえる。
誰かが“帰って来た”んだ。
僕はそう確信して、外の気配に気付かれないように部屋のドアに近付いた。
「お帰り、ジェジュン。」
「ただいま、ユノ・・・!!」
言い終わらない内に掻き消された懐かしい声。
きっとユノの腕の中にその言葉は飲み込まれたんだろう。
玄関先で抱き合う恋人達の姿は、ドア越しにも容易に想像出来た。
「はぁ~・・・」
何故か溢れた大きな溜め息を残して、僕はまたベッドに潜り込んだ。
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