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が、今は違う。僕はまだ女性経験はないが、どこをどのようにすれば子供が出来てしまうかも理解しているつもりだ。
そんな年頃の男女がふたりでいればそれは間違いが起こってしまってもおかしくはない。うん。
あれこれ思考を練った末、僕は莉乃をまっすぐに見つめ言った。
「いいよ。ちょっと段ボールが散らかってるけど、我慢出来るなら」
間違い? 上等じゃないか。ドンと来いだ。
「うんっ。あ、わたし荷物とか置いてくるから待ってて!」
莉乃は心底嬉しそうに笑うと、そのまま彼女の家へ駆け込んで行った。そんな背中を目で追いながら、僕は溜め息をつく。
――まあ、間違いを起こせるような度胸があるなら苦労はしないんだけどね。
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