プロローグ

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走る車の中から外を眺めていた。 車のスピードに合わせて移り変わる景色が目の前をただ流れていく。 その光景を気になど止めないし、増してや記憶には残らない。 そこに意識はないのだから。 そんな本来誰の意識にも残る筈のない、認識してはならない存在を彼は見てしまった。 そして魅せられた。 泣き顔の美しい儚げな少女の形をした人ならざる物に。 その出逢いが彼の運の尽きだったー……。
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