フリーターの異世界召還

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 その日、俺こと天鴇振汰は日課である、人に害なす妖怪や、幽霊退治をしていた。  俺の父方はそういう、家系で小さい頃からこの日課は続いている。 十三歳から、今の下宿兼、道場に入って修行しているのだが。 「ふう、やっと30匹目と。」 [ぎゃあああああああ] そんな耳障りな声で、妖怪がきえていった。 そこで、 たったったったったった と言う、足音が聞こえてきた。 「んあ?こんな時間に誰だ?」 ちなみに、今は夜の11時。この辺は色んな物が出るので基本的に夜間外出禁止なのだ。 そして、闇の中から出てきたのは、イケメンだった。 あ、まずい。 さっきも言ったように、この辺は夜間外出禁止。それなのに、俺みたいなガキがうろついていたら、何言われるか。 おまけに俺はまだ、屋根の上に飛び乗るなんて曲芸じみたことが出来ない。 加えて俺の右手には、愛用の木刀が握られている。 …………………………うん、俺不審者にしか見えないな。
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