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あたしがあの人に出逢ったのは確か・・・
「体調が悪いので」って早退して
図書館で本読んでた。
「―・・・赤峰さん?!」
声のするほうに目を向けると、そこには男の先輩がいた。
名前は西川俊樹―。
俊樹さんとは小学校が一緒だっただけで、ほとんど話したことがない。
背は低く顔もそこまで目立つ方じゃない。失礼だけど簡単に言えば"地味"
でもいきなり声をかけられたから・・・―一瞬、戸惑った。
「こんなとこで何してんの?」
「何って・・・別に・・・」
あたしはどう接していいか分かんなかったー。
「授業でないの??」
「あ~・・・うん。」
「受験の時大変だよ?!」
あたしは笑った。いや正確にいえば苦笑いってとこか。
(お前もさぼってるくせに・・・)
そう思ってた。
"ほっといてよ!"
"一人にさせて・・・"
そんな思いが頭をよぎる。
「赤峰さんさぁ・・・、小学校の時と変わったよね・・・」
「・・・―ッッ」
いつもみんなにこう言われる。
「何か辛いことでもあったんだろ?!」
「・・・・・・・。」
「きいてあげるよ??」
話したら解決するの?
心の痛みはなくなるの?
・・・違うよね?!
「なぁ・・・」
「・・・っうるさいな!てか、あなたに関係ないじゃん!!」
あたしは・・・逃げ出した。
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