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~1~
「ごめんください」
という声に驚いて俺は目覚めた。
意識を失う前の記憶を求めて辺りを見回すと、ソファに寄り掛かるように座っていたことに気づいた。
隣に置いてある(というよりも落ちている)本は、ページが開きっぱなしになっている。
どうやら読書中にうたた寝していたらしい。
「彼方~、悪いけどお客様を応接室に通してくれない?」
建物の二階から聞こえた佳奈の声に我に戻って、建物の入り口へ向かう。
さ、仕事仕事。
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