第一章:別れと気付き

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部屋に入り、ベッドの上に投げ出されたままの携帯を手に取る。 アラーム機能のスヌーズを解除したままだった画面に新着メールのお知らせがきている。 13通…… もしかしたら、と予想はしていたが、予想以上にメールが届いていた。 自分と優菜の交際を知る中学時代の同級生たちがニュースをみて連絡してきたものがほとんどだった。 大体は同じような内容で 「那智(なち)!ニュースみた。大丈夫か?」と俺のことを心配してくれるものや、 「ニュースで優菜と同姓同名のこがいたけど、マジで優菜なの?」 など、俺に確認するようなものが多かった。 さすがに「殺されたの?」などとストレートに聞いてくる奴はいなかったが。 上から順番にメールを読み進めていき、一番下。 すなわち一番早く届いたメールの差出人をみて少し驚いた。
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