【一章】

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「お、沙都子と梨花ちゃんは煮物か!美味そうだな……」 「うふふっ、今日はミートボールをたくさん作ってきたんだー!」 「一個もーらい!」 沙都子と梨花の弁当には煮物、レナの弁当にはミートボールが入っている。魅音がスッとレナのミートボールを奪うように取って行く。それに負けじと、沙都子は魅音の弁当から野菜炒めを奪い取る。 「圭一のお弁当が、少し豪華なのですよ。何かありましたか?」 「昨日、肉の安売りしてたらしくてな、母さんが」 「あ、私昨日会ったよ~♪」 「何っ!?」 梨花が圭一の弁当のおかずを自身のご飯とともに食べながら彼に問うた。 圭一が答えると、レナが思い出したように圭一母に会ったと笑みを浮かべた。変なことを吹き込まれていないか慌てる圭一を見ながら、魅音と沙都子が顔を見合わせる。
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