【一章】

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「……なーんて、冗談なのですよ☆」 にぱっ、といつもと同じ笑みを浮かべて梨花はその場を繕った。 どうにも、この沈黙は苦手……というよりも嫌いだった。 「……ね、梨花ちゃん」 「?」 「……えへっ、お返し♪」 「みぃ……僕の狙ってたおかず、取られちゃったのですよ」 レナと梨花の会話に、圭一が苦笑した。 「何笑ってますの、圭一さん!」 「いや、なんつーかさ、……幸せだな、って思って」 「……そうだね。でも、圭ちゃんが言うなんて珍しいね」 「そうか?」
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