【プロローグ】
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『梨花……』 「羽入は知らないから楽観ね。……だからそうやって『諦めろ』って言うんでしょ?あんたには、わかんないわよ!」 梨花はそう言って、羽入――有角の少女―を睨んだ。 羽入はビクリと肩を揺らして俯いた。 『……あぅ』 「信じないと奇跡は起きない、かぁ……。その通りだとは思うのよね、私も」 ――――だからと言って、信じる気にはならないけど。 梨花は、本音を漏らしそうになるのを、必死で抑えた。
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