文字と発音

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さて、アイヌ語のアクセントについて見ていきましょう。アイヌ語は日本語と同じく音の高低差をアクセントとします。アクセントのある母音を高めに発音すればいい訳です。 ここで、アクセントの説明の前に、“音節”について説明していきましょう。音節とは読んで字の如く、発音の節目の事です。アイヌ語の場合は母音を核とし、前後の子音を一つ持った形となります。片仮名の大文字とそれに続く小文字やン、またはyやwで書かれるイとウを一まとめにした塊、と思ってしまって構いません。 この音節のうち、母音で終わるものを“開音節”、子音で終わるものを“閉音節”と呼びます。片仮名の小文字やン、yやwで示すイとウで終わるものが閉音節、それ以外が開音節です。 話を戻しましょう。アイヌ語のアクセントは、次の四パターンに分類されます。 ・単音節ならばアクセントは文の機能を示す語でない限り付ける。 ・複音節で閉音節から始まる語は、頭にアクセントを付ける。 ・複音節で開音節から始まる語は、基本的に二番目の音節にアクセントを付ける。 ・少数の例外のみ、複音節で開音節から始まっても、頭にアクセントが付く単語がある。 先程からやたら『yやwで示すイとウ』という句を使っていたのは、このアクセントの区別のためです。仮にセイカという単語があったとして(こんな単語がアイヌ語にあるかどうかは知りませんが)、その綴りがseikaならイに、seykaならセにアクセントが付く事になります。
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