第四小節 デート

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「だからマサユキが消えない様に精霊と引き離した」 「そう……でもね時々後悔するの……精霊にとって専属契約を結ぶってことは人間に例えると結婚と同じ意味以上の意味を持つの……あっ今のは忘れてちょうだい」 「「あっはい……?」」 「え~と専属契約は……そう結婚と同じ意味だって思ってちょうだい。だってそうでしょ?契約すると言う事は『貴方以外からマナは貰いません、だから貴方のマナを私だけに下さい』ってことでしょ?いくらマナのためとはいえ好きでもない人間と契約する精霊はいない。そんなことするくらいならマナの濃度の高い場所に居て存在するだけのマナを取り込む方がいいでしょ」 ジュリアは注文していたコーヒーを飲みながら今自分が言った事を自分なりに考え込む二人を見つめている。 「少し話がずれちゃったわね。精霊にとってそれだけ……それ以上の意味を持つ専属契約……それを交わしたあの子と精霊を私は引き離してしまった……今でも時々後悔する時があるわ。マサユキの成長を信じて精霊と一緒に居させてあげれば良かったんじゃないかと……」
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